09 Second half

H21年12月1日 火曜日
柿田川フィッシュストーリー
MAK・オトン・オカン

今日は7月以来の両親との釣り。再びここへこうしてオトンと来れるとは思わなかった。

色んな事がありすぎて何から書いて良いか分からん。
暗い話になるので、掻い摘んで書くけど、それでも長くなっちゃうなぁ。

実はウチのオトンは不治の病にかかってしまい、8月の頭からずっと入院していた。
一時は生死の境を彷徨い、どうにか持ち堪えたけど、残された時間はあと僅か。

先日、念願の退院をしたものの、病気が良くなった訳ではない。余生を穏やかに過ごす為だ。
それでもちょくちょく病院に行かなきゃいかんし、短期間の入退院を繰り返さねばならん。

まさかこの歳で親が死んじまうなんて事は微塵も考えてなかった。
甘ったれと笑われるだろうが、全く心の準備が出来なかった。数ヶ月、精神的に追い込まれ、苦しんだ・・。
勿論、今も苦しんでいるが、仲間達の御蔭でどうにか正気を保ってる。本当にありがたい。

介護保険を使い、自宅をバリアフリー化し、病魔と闘うオトンとの生活も軌道に乗って来た。
ここまで色々あったオトンだが、いざこうなると1日1秒でも長生きして欲しい。それだけ。
そのオトンの願いは・・「釣りがしたい」。病院でもそれを何度も口にした。

先日、東山湖へ3人で散歩に出かけた。
オトンは車椅子を拒み、オカンと一緒にゆっくり一周した。
正直驚いた。医者に言ったらビックリするだろう。今のオトンにそこまでの体力はないはずだ。

「よし!来週は釣りに行くぞ!」オトンの目は輝いていた。
しかし、その数日後、またも悪魔の宣告・・もう時間が無い。行くしかない。

今日は朝から天気も良い。ベッドのオトンに声をかけると「行く!行こう!」
支度して出発。簡単な事ではなかったが、これで少しでもオトンの気が紛れれば・・。

今のオトンの体で最も釣りがしやすいKFSに到着。オトンはやたら元気だ。
3時間券を2枚買って、椅子の持込の許可を得る。受付の人は快諾してくれた。

11時過ぎに釣り開始。今日はオカンはオトンの世話。「無理しないで椅子に座りなよ。」「全然大丈夫。」
俺は軽量のスプーンで。1投目でニジマスGET!


元々痩せ型だったのに、20kg近く痩せてしまったオトン。
先はどうあれ、こうしてここで釣りが出来るとは正直思ってなかった。良かった。


良い感じで釣れる。オトンはまだか・・。


ブルックも食って来た。


やっとオトンにもHIT!写真は家のデジカメで撮ったので無し。
両親が大喜びしてるのを見て泣きそうになってしまった。

その後も頑張る還暦越え夫妻。オトンはしゃがめないのでオカンがネット係。


自作トップのMAKペンでもポツポツ。やっぱトップは楽しいね。


ガラ空きだったのだが、人が少しずつ増えて来た。
オトンは誰も居ないとこが良いと言うので5号池へ。

ここでも自作トップでバコバコ。


ブルックもトップで。


しかし一番当たってたのをラインブレイク。くう〜。MAKペンでも釣れるけどね。


スプーンにしてポツポツ。これは私的にデカイ。45cmぐらいかな。


縦釣り用のスプーンで良いペース。今まで使い方が分からなかったが、今日少しだけ分かった。
ロッドがギャングスターだから出来るのかな。今日のタックルはギャングスター&アルテAD&フロロ3LB。


オトンもルアーを変えながらポツポツと。
薬の関係で、フックが刺さって出血でもしたらヤバイので、ルアー交換は極力俺がやる。

午後は風が強くなり、しかも冷え込んできた。「帰ろう」と言っても聞かないオトン。
仕方ないので時間まで。相変わらずKFSのマスは引く。


プレスプってのをオトンから借りて使ったけど、結構釣れるね。


あっという間に3時間が終了。片付けをして撤収。
オトンは結局、殆ど座らずに釣りをしていた。全く・・。

帰宅して色々やってから、これを書いてます。
流石に疲れたらしく、ベッドでスヤスヤのオトン。見ていたら泣けて来た・・。

俺が返せる物は僅かしかないけど、残る命、精一杯一緒に楽しもうな。

RESULT
KFS
MAK
ニジマスそこそこ・ブルック3匹
自作・市販ルアー各種にて

オトン
ニジマスそこそこ・ブルック1匹
自作・市販ルアーにて



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