09 First half

H21年3月30日 月曜日
海(夜の部)
MAK・JUNさん

はいはい、同じ日付が2つあるじゃんかよ〜と不審に思ったそこの貴方。
この日は昼と夜のダブルヘッダーだったんですよ。

普通のWヘッダーならまとめて書いちゃったりするけど、今回はドラマが起きたので分離しました。ムフフ・・。
昼の部を読んでからこっちに来た人は分かりますね。そう柔術練習後にファミレスへ行きまして。
そこで皆さんと色んな話をして、親睦を深めて解散。時刻は23時を回ってたかな?

そこから海へ向かう不審車両が2台・・そう俺とJUNさんであります。
元々体調イマイチ&ファミレスでOBさんとYZさんにスモーク攻撃されて体調はヤバス。
タバコ苦手なのよね〜。気を使わせては悪いから言えなかったけど。

海はド干潮。ちょっと厳しいなと思いつつ、とりあえずJUNさんと常夜灯のある港へ。
無事到着。支度して探り始めると暗闇にはエギンガー軍団&アジの泳がせ軍団。

何故かJUNさんの声が夜中だってのにデカくて困惑。
このポジションはいつもKIYOのはずなのになぁ。

テクテク歩いて人の居ない港へ。
ぐわっ!何じゃこの夜光虫の量は・・こりゃボウズかもしれんな。

2人で探り始めるもノーバイト地獄。
やっとバイトがあったが痛恨のバラシ。メバルだったな。

疲れと眠気でフラフラしながら釣りをする。
コツ!お!HIT!オオスジさん、ありがとう。何とかボウズ逃れ。


頭にタオルを巻いたJUNさんはノーバイトで凹み気味。
2人でくまなく探るも結局ダメダメで車移動。

このソコリじゃ何処へ行ってもダメだろうなぁ。夜光虫も凄いし。
打つ手無しだったが、久々に釣りが出来るJUNさんの為に秘蔵ポイントへ。
と言っても夜の引き出しが少ないMAK。知ってる釣り場は少ないのだ。
別方面の夜の引き出しは多い方なのだが・・。

車ごと海に落ちそうになりながら駐車。
「ここ停められるんですね〜。」「うん。初めて停めたけど。」
いつもは遠方に停めて歩いて来るのだが、今日は歩く気力がなかったので無理矢理。
あ、漁業関係者や他の人の迷惑には一切ならないとこですよ。念の為。
ただ自分が車ごと海にダイブする危険はあるけどね。

場末のスナックからはヘタクソなオッサンのカラオケが聞こえる。凄い釣り場だ。
2人で散開して探る。釣れねぇ・・。

「オッサンのワンマンカラオケショーを真夜中の海辺で静聴する会」になってしまった。
と思ったら「ボウズ逃れしました〜。」とJUNさん。オオスジさんは偉大だ。


その後はJUNさんがメバルを連続GET!この状況でやるなぁ。


俺はオッサンのカラオケのレパートリーに唸る。
「人生いろいろ」「涙そうそう」「明日があるさ」などを耳に吹き込まれながらボーッとキャストを続ける。

ここは以前、係留船のキワでメバルが連発したのだが、今日は一向にバイトすらない。
メバルはダメだと諦め、軽量ジグヘッドでフルキャストしてカケアガリを攻める。
あわよくばカサゴを・・なんて考えながらリーリング。

ゴッ!むっ!何か当たった!うりゃあ!HIT!
ギュウウウウン!うおっ!ロッドを溜めて応戦!しかしきつめのドラグがチリリリン!
「やばっ!デカイ!」遠くからJUNさんがやって来た。「何かデカそうですね〜。」

「ヤバヤバヤバ・・・ヤバッ!2LBだからヤバイわ〜!」興奮してヤバを連発。
少し落ち着いたかと思いきや、再びズギュウウウン!「うわ〜何だこれ?」

ギラッ!一瞬ヒラをうった魚体は銀色だ。
「タチですかね。」「ウグイ?う〜ん・・何だろ。うわ〜っ!ヤバヤバ!」
昼間もうダメだと巻き替え決定していた2LB。0.6号でこれはヤバイ。

シルエットが見えた。「メバルかカサゴかハタだよ。デカイ!こりゃ上げられないわ〜。」
ボディ形状からして上記の3種のどれかだと確信。長細くはない。

いつものタックルで謎の魚の猛攻を凌ぎきった!
しかし・・ここからどうする?ド干潮で水面は遙か下。手では全く届かない。

「JUNちゃん、ネットないら?」「ないですね〜。」
「せめて正体だけでも知りたいよね。」「あ、ライトがあるかもしれないっす。」
JUNさんがライトを持って来てくれた。「ばらすにしても切れるにしても魚見てからが良いなぁ。」

魚は水面に浮いている。時折バシャッ!と暴れるが、既に勝負ありだ。
しかしランディング不可能。諦めるか・・。

暗闇の魚に向かってシャッターを切る。


ズームが3倍だから遠いわ〜。


「ん?チヌじゃないっすか?」「クロダイだ!」


何と!長年地元の海で釣りしてるが、今までクロダイなんぞ餌でも釣った事がない(地元ではね)。
それがワームをガッチリくわえてるのだ。絶対キャッチしてぇ〜!

「どうする・・どうする・・」ブツブツ言いながら考える。
「JUNちゃん、ここ照らしてみて。」丁度段になっていて、そこまでは降りられる。
しかしそこまで降りた所で水面まではかなりの距離。

「ちょっと持ってて。」JUNさんにロッドを託して、ほぼ垂直の壁に足を突っ張って降りようとする。
「ダメだ。確実に落ちるわ。くっそ〜!何かないかな・・。」

その間にクロダイはガボンと息を吹き返し、ギュウウウン!と再び海中へ突っ込む。
JUNさんのロッドワークでどうにか凌ぐ。しかしばれるかラインブレイクは時間の問題だ。

段差に腹這いになってみる。水面までは30cm足りない。腕が短すぎるよ、俺。
こんな時は太い腕より長い腕が欲しいぜ。

状況はこんな感じだ。もうあのロープを使うしかない・・。


こんな感じになれば水面に手が届くぞ。
安易なイメージを描いて、いざ実践!


左腕に上半身の重みがかかる。重い!しかし乗り出してしまった以上、もう戻る事すら出来ない。
ロープを放せば頭から海へドボン!JUNさんに魚の誘導を頼む。

左腕の腕力のみで体を支える。上海雑技団か俺は。
「もっとこっち!」「MAKさんの体にラインが当たって、これ以上いけないんすよ。」
右手は水面に届いた。しかし魚には僅かに届かない。

「くそ!あと10cm!あと5cm!」JUNさんは可能な限りベストな位置に持って来てくれている。
ここで更に上半身を落とす。左腕はもう限界だ。この状態ではもって30秒。

届いた!右手でつかもうとするもバシャバシャ!くう〜!
しかし何度目かのトライでガシッ!「JUNちゃん!足に乗って!早く!落ちるぅ〜!」
左腕は限界、右手はクロダイをつかんでいる。ジリジリと上半身が海面に近づく。

ズシッ!ふくらはぎに重みがかかる。JUNさんが乗ってくれたようだ。全く見えないが・・。
「乗った?」「はい。大丈夫です。」「そのまま乗ってて・・うが〜っ!」

伏臥状態反らしの要領で背筋力で落ちかけた上半身を起こす。
そのまま陸にクロダイを置く。「おっしゃあ〜っ!JUNちゃん、まだそのまま乗ってて。」

右手でコンクリをつかみ、ジリジリと後退。やっと左腕を離しても大丈夫な状態に。
体を起こしてJUNさんに礼を言う。「いや〜ありがとう。」「自分絶対無理だと思ってました。」
「人間何事も諦めちゃダメだね。」「あんな体勢で・・伝説ですよ。」

やっとこパチリ!体の厚みが凄い。
口に見えるは御馴染みメバルショット0.9g&簡易自作ワーム。


JUNさんがメジャーで計測してくれた。「尺ある?」「余裕でありますよ。」
36cm!巷の皆さんには小物だろうが、俺には狂喜乱舞サイズ。


2LBでキャッチ出来たのも自信になったなぁ。ロープやら岩場のカケアガリやらあったからね。
しかしネットがあればこんなドラマチックにはならなかったな。

この後は疲れと嬉しさで呆けてしまい釣りにならない。
テレテレやってるとキュウウン!HIT!おほ〜!コイツも良い引きするのう〜♪
私的ナイスサイズのメバルでした。欲がなくなったらHITしましたわ。


風が出て来て寒くなって来た。
「もう一ヶ所ぐらいで帰ろうか。」フラフラだったがJUNさんがもっとやりたいだろうと思い声をかける。
「いや、もうこれで終了で良いんじゃないですか。」「そうだね。」助かった。

「いや〜ホントありがとね。」「俺絶対無理だと思ってましたもん。」
「これを参考に柔術の試合も如何なる状況でも諦めないように。」「そうですね。」
2人でヘラヘラして終了。帰り際にJUNさんから「えびせん」のお土産をもらった。アリガトね。

海に落ちそうになりながら道路に出て、自宅へ向かう。
やたら眠くなってしまい危なかったが「遠足は家に入るまでが遠足」を思い出して頑張る。

今日は練習していたら筋疲労でロープ作戦の時に落水してたな。
ファミレスで皆で駄弁ってたのも、スパー出来なかったのも、色んな面でプラスに働いた。

そしてJUNさんが居なければ絶対にキャッチ出来なかった。
本当に仲間はありがたいと思った。チームワークの勝利だなぁ。

無事に帰宅。気が付いたら手が乾いた血で汚れていた。
興奮してて全然分からなかったな。

とにかく・・・ここ最近のフラストレーションを吹き飛ばしてくれた仲間と魚に感謝!
明日から気持ち切り替えて色々頑張ろうっと。

RESULT

MAK
クロダイ1匹・メバル1匹・オオスジイシモチ1匹
簡易自作ワームにて

JUNさん
メバル2匹・オオスジイシモチ1匹
ワームにて



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